ゆうやんのアトランタ路地裏ブログ

Magic: The Gatheringの大会参加レポやデッキガイドなど

【スタンダード】スゥルタイ・コンシード【デッキ解説】

さて、前回のエントリと話が前後してしまいますが、グランプリ京都で使用したデッキのお話を本日はしたいと思います。

既にご存知の方も多いと思いますが、本戦の結果は5-3ドロップと散々なものでした。なので、「自信を持ってこのデッキをオススメできる」というわけではありません。その点、ご了承ください。
ただ、アリーナやリアルでのトーナメントの結果はすこぶる良かったですし、回していて楽しいことは確かなので、一度は組んでみてほしいかなとは思います。

それでは前置きが長くなりましたが、本日もお付き合いください。

 


デッキリスト

4《繁殖池》
4《草むした墓》
4《湿った墓》
4《水没した地下墓地》
2《森林の墓地》
2《内陸の湾港》
3《沼》
3《島》
4《アズカンタの探索》
4《喪心》
4《思考消去》
4《悪意ある妨害》
4《荒野の再生》
4《薬術師の眼識》
3《肉儀場の叫び》
2《ヴラスカの侮辱》
1《任務説明》
1《否認》
1《暗殺者の戦利品》
1《秘宝探究者、ヴラスカ》
1《首謀者の収得》


サイドボード
4《正気泥棒》
2《強迫》
2《押し潰す梢》
2《最古再誕》
2《渇望の時》
1《記憶の裏切り》
1《漂流自我》
1《探知の塔》


■スゥルタイ・コンシード概要

日本語公式でデッキテクに取り上げていただきましたので、そちらも併せてご覧ください。⇒https://mtg-jp.com/coverage/mfkyo19/article/0032206/


このデッキは、言うまでもなくコントロールデッキです。ただしデッキで5マナ以上のカードは僅か2枚とデッキ全体が軽く、2マナ域のアクションが大量に入っているため、序盤にアクションが取れないような事故が起きづらいのが特徴です。更にメインボードで緑のカードは《荒野の再生》と1枚の《暗殺者の戦利品》のみとなっており、デッキはほぼ青黒タッチ緑です。そのため3色デッキながら色事故も少なく、この2点から、コントロールながら事故を起こしづらい構成となっています。

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タッチする価値アリ

更に必殺技も搭載しています。それがネクサスでおなじみの「《荒野の再生》+《アズカンタの探索》」です。一度このエンジンが動き出せば、ビートダウン相手にはただ除去を供給し続けているだけで勝てますし、コントロールやネクサスにはハンデスと打ち消しをかき集めて勝利できます。

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荒野の再生の相方と言えば


アグロとコントロール、ネクサスと言ったスタンダード環境のあらゆるデッキを見据えた、全方位型のコントロールデッキというわけです。

スゥルタイ・コンシードの名前の由来は、《荒野の再生》と《アズカンタの探索》で盤面を掌握すると、相手が投了(=コンシード)してしまうことが非常に多かったからです。それほど、この2枚が揃うと一瞬で勝ててしまうのです。

ここでまず浮かんでくる疑問は、「《荒野の再生》と《アズカンタの探索》を使うならばネクサスやティムール再生で良いのではないか?」ということでしょう。
ですが僕は、ゲームに勝利するために《運命のきずな》も《発展+発破》もデッキには必要がないと判断しました。それは《荒野の再生》を着地させなければ強さが半減し、サイドボード後では《荒野の再生》を狙い撃ちされると厳しくなってしまうことを意味します。ネクサスやティムール再生はオーバーキル気味なカードを採用し、それによって手札事故の確率も上がってしまっているのです。

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オーバーキル!


さて、スゥルタイ・コンシードについて少し理解してもらえたところで、ここからはこのデッキを作成するに至った経緯をお話ししましょう。

 

■始まりは妄想から

時は遡って、ミシックチャンピオンシップの2日目。会場でシャヒーン・スーラニが「スゥルタイ荒野の再生デッキ」で公式デッキテクを取られているところを見ていたら、原根君がこう言ったのです。
「僕あのデッキに負けましたよ。《荒野の再生》で《水没遺跡、アズカンタ》無限にグルグルされてやられました。たぶんほとんどノンクリです。サイド後はもちろん《正気泥棒》でイかれました」
その話を聞いて、漠然と僕はそのデッキコンセプトが強そうだと感じました。
除去を大量に搭載することでアグロデッキに耐性を付け、コントロールやネクサスには《荒野の再生》と《アズカンタの探索》で戦う。両方を見るために無駄なカードをそぎ落としたため、デッキにはほぼクリーチャーが入っていない。これは、スタンダード環境にあるほとんどのデッキに対して有利に戦えるのではないかと思ったのです。

帰りの機内ではシミックネクサスのサイドボーディングガイドを書きつつ、余った時間でこのスゥルタイ荒野の再生デッキについて考えていた僕は、帰国して間もなくSCGに上がったシャヒーン・スーラニのスゥルタイ荒野の再生を見て、妄想していたリストと照らし合わせました。
シャヒーン・スーラニのリストはメインから《ハイドロイド混成体》が4枚入っていたりと、原根君が想像していたよりもずっとクリーチャーが多めに入っている構成でした。すぐにコピーして回してみるものの、《ハイドロイド混成体》が《荒野の再生》と絶望的にかみ合っておらず、スゥルタイ・ミッドレンジ以外のすべての相手にプレイしたい瞬間がありませんでした。

結局僕は、当初妄想していた自分のリストを、まずは形にすることにしたのです。


4《繁殖池》
4《草むした墓》
4《湿った墓》
4《水没した地下墓地》
4《森林の墓地》
4《内陸の湾港》
1《沼》
1《島》
2《生体性軟泥》
2《アズカンタの探索》
4《喪心》
4《思考消去》
4《悪意ある妨害》
2《荒野の再生》
4《薬術師の眼識》
2《煤の儀式》
3《ヴラスカの侮辱》
2《予知覚》
2《否認》
1《漂流自我》
1《秘宝探究者、ヴラスカ》
1《渇望の時》


これが最初の形でした。
このデッキがシミックネクサスに勝てないのは明らかでした。《荒野の再生》と《アズカンタの探索》を揃えてもゴールとなるものがなく、相手はただドローをし続けているだけで《運命のきずな》ループに辿り着けてしまうためです。
そこでメインから《漂流自我》を入れることにしました。

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狂気のメイン


シミックネクサス相手には《荒野の再生》と《アズカンタの探索》を揃えること自体は決して難しくないため、《漂流自我》が1枚であろうと探すのは容易なことでした。このプロトタイプでは3度シミックネクサスに当たりましたが、1ゲームも落とすことなく勝利しました。

 

■デッキの進化

デッキの方向性が定まった矢先の焼肉にて、このデッキの話をジョニーのお店スポンサードの高尾君にしたところ、意外にも「強そう」との反応があり、そのまま相談に乗ってくれることに。
そしてここからデッキは進化を始めます。
高尾君はデッキを作る際に、他のプレイヤーよりも手札事故を嫌う傾向にあります。重いカードばかりでゲームができないという状態に敏感なのですよね。だからビートダウンが好きなのだろうと勝手に思っています。
それは僕にはあまりない感性なので、高尾君の指摘があるまではデッキの重さについて気になりませんでした。上記のリストは、確かに4マナ以上のカードがあまりにも多かったのです。

まず抜いたのはクリーチャーです。《生体性軟泥》をプレイしているタイミングはいつでも既にゲームが半ば終わりかけている時でした。その上、《水没遺跡、アズカンタ》で手札に加わらないフィニッシャーなので、盤面を掌握してからなかなか手札に入らずにやきもきしました。5マナと重く、迷わずに抜きました。
《煤の儀式》もすぐに0枚になりました。このスロットは《肉儀場の叫び》でもほとんど変わらないどころか、白アグロや赤単に対して有効なだけでなく、イゼットフェニックスにも腐らないのです。
《ヴラスカの侮辱》については頭を悩ませましたが、3マナ以下の除去に変えるべきと言う結論に至り、《渇望の時》や《菌類感染》を試しました。が、どちらもしっくり来ず、そこで結局採用したのは《殺害》でした。エスパーが《屈辱》を使っている時に《殺害》。まさに屈辱なのですが、3マナでクリーチャーを破壊できるカードが欲しかったのです。後にこの《殺害》は、何故かずっと気付かなかった《暗殺者の戦利品》にすり替わるのですが。

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シェイプアップ!


そんなこんなでシェイプアップを遂げた一方で、BIGsの加藤さんからは《首謀者の収得》についておすすめされました。
アモンケットがスタンダードにあった頃に存在した緑黒砂漠コントロール。すべての攻め手をさばいて、ライブラリーアウトで勝つことすらあるコントロールデッキを使用していた加藤さんは、その時に《首謀者の収得》を使っていたようで、このデッキにも合うのではないか?と提案してくれたのです。

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デッキを一段階レベルアップさせた立役者


そしてまさにそれは、僕が望んでいたカードでした。
《首謀者の収得》を入れることで、アグロ相手に腐る《漂流自我》をメインから排除することができますし、また場合によってはフィニッシャーにアクセスすることができます。《生体性軟泥》を抜いたことでこのデッキには《秘宝探究者、ヴラスカ》以外にゲームに勝つ手段がなく、何かしらを入れる必要があったのです。
また、《殺戮の暴君》に触れないという悩みも解決しました。サイドボードに《探知の塔》を取り、アクセスできるようにしたのです。スゥルタイの《殺戮の暴君》はほとんどが1枚なため、6ターン目に出されることはほとんどありません。であれば《荒野の再生》+《アズカンタの探索》が揃った後に出てくる場合がほとんどで、それならば《首謀者の収得》から《探知の塔》を持ってくる時間が十分にあるのです。

こうして、スゥルタイ・コンシードの大部分は完成していきました。

 

■カード解説

4《荒野の再生》

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回している当初は2枚でしたが、どんどんと枚数が増え、気付けば4枚になっていました。
《荒野の再生》はアグロデッキに強い1枚です。通常、コントロールはアグロに対して、ドロースペルをサイドアウトします。それはなぜかというと、序盤に除去を打ち続ける必要があり、ドロースペルを唱える暇がないためです。そして除去ばかり引いてしまいマナフラッドに陥ってしまうことも多いのです。
ですが《荒野の再生》を張ることで、除去とドロースペルを同ターンに唱えられます。相手のクリーチャーをさばきながら、次の除去を事前に用意しておけるのです。
サイドボード後はビートダウンが重い構成になります。白アグロなら《暴君への敵対者、アジャニ》、赤単なら《実験の狂乱》がコントロールに対する切り札でしょう。それらに対して《悪意ある妨害》は強力ですが、やはり除去を打ち続ける必要のあるアグロ相手には、打ち消しを構えている余裕がありません。だからこそ、アグロ側は重いカードで攻めてくるのですが。
そのサイド後のゲームでも、《荒野の再生》が入っているこのデッキならば《悪意ある妨害》を抜かずに済みます。そしてとにかくこの打ち消しが突き刺さります。

ビートダウン、コントロールのどちらに対しても、常に4ターン目に手札にあってほしいと思うようになり、4枚で落ち着きました。
《アズカンタの探索》との相性はもちろん抜群です。このデッキは《荒野の再生》と《アズカンタの探索》が心臓となっています。

 


4《アズカンタの探索》

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ずっと3枚で回していましたが、BIG MAGICプロの瀧村君のアドバイスで、4枚へと増やしました。
このスロットは長く《予知覚》だったのですが、4ターン目に《荒野の再生》を張った時でないと重く感じてしまい、瀧村君からも「デッキの軸がこのカードだから4の方が良い」と意見をもらい、意を決して試したところ、4枚が実にしっくりと来ました。
2ターン目に絶対に設置したいですし、デッキが軽いため変身も比較的速く、《荒野の再生》を4枚にしたこともあいまって、デッキが引き締まりました。

 


4《思考消去》/4《悪意ある妨害》/4《喪心》/4《薬術師の眼識》

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当初から一度も動くことのなかった16枚です。
《思考消去》と《悪意ある妨害》はそれぞれ、2マナと3マナでそれ以上のマナのカードと交換できる可能性があるだけでなく、諜報を持っていることで事故防止にも一役買います。《アズカンタの探索》の変身を助けることもでき、枚数を触ろうとは全く考えませんでした。
《喪心》は2マナの除去としては破格の性能です。《渇望の時》と枚数を散らすことも考えましたが、《ハイドロイド混成体》・《ゴブリンの鎖回し》・4/3になった《翡翠光のレインジャー》など、《喪心》でなければならない場面は多く、結局4枚からは動かしませんでした。
《薬術師の眼識》については説明不要ですね。《荒野の再生》をデッキに入れている以上、入れない選択肢がありません。《薬術師の眼識》がなければスゥルタイ・コンシードはマナフラッドに陥り、機能しなくなるでしょう。

 


3《肉儀場の叫び》

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全体除去枠として《煤の儀式》に代わって入ったのがこのカード。
イゼットフェニックス、白単、赤単に対して強力なカードでありながら、スゥルタイ・ミッドレンジにもほとんど腐ることなく活躍してくれます。《野茂み歩き》と4/3の《翡翠光のレインジャー》と《ハイドロイド混成体》以外には効いてくれますから十分です。
オメガスゥルタイが流行したのも追い風ですね。

 


2《ヴラスカの侮辱》/1《暗殺者の戦利品》

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4マナ域の多さから《ヴラスカの侮辱》は2枚に抑え、1枚は《暗殺者の戦利品》としました。4ターン目に《アズカンタの探索》を置きながら打てたり、コントロール相手には後半で《水没遺跡、アズカンタ》を破壊できるなど、オンリーワンの活躍が期待できます。
なぜ俺はあんな無駄な時間を…(《殺害》)

 


1《否認》

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コントロールやネクサス相手にはデッキのほとんどを使うことになるため、打ち消しの絶対数を4枚より多くしたく、1枚採用しています。

 


1《秘宝探究者、ヴラスカ》

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メインボードに入っている唯一のフィニッシャーです。基本的には《アズカンタの探索》でこのカードを公開すると、速やかに投了されます。
忠誠度が高く、奥義までがすぐなので、速やかにゲームに勝利出来て素晴らしいです。まさにこのデッキのための1枚。

 


1《首謀者の収得》

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《漂流自我》であり、《探知の塔》であり、緊急時のフィニッシャーと、非常に器用な1枚です。
このカードを教えてもらっていなかったら、もしかしたら今もメインに《漂流自我》を入れていたかもしれません。恐ろしい。
4マナのソーサリーは少し重く感じますが、《荒野の再生》さえ貼ってあればほとんど気になりません。こういった重いソーサリーを隙なく使えるのも《荒野の再生》の魅力であり、デッキと合った1枚です。

 


1《任務説明》

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このカードは、たまたま出たスタンダードショーダウンで、全く偶然にこのデッキのミラーマッチとなった時に、相手がプレイしてきて、感動したカードです。
実は《首謀者の収得》を入れ始めた当初は、2枚採用していました。1枚目が《アズカンタの探索》で見えた時に落とす可能性がありますし、手札破壊を食らったりもするため、1枚では不安でした。ですが、2枚となると途端に重く感じました。
それが《任務説明》ならどうでしょうか。アグロ相手には追加の除去になり、ネクサスやコントロールには打ち消しに、そして《首謀者の収得》になります。このカードは除去であり打ち消しであり、フィニッシャーも兼ねているのです。2枚目を入れることも検討しましたが、抜くカードがなくて断念しました。

 

 

4《正気泥棒》

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ここからはサイドボードのお話です。
《正気泥棒》は実は抜けていた時期も長いカードでした。理由はもちろん、あらゆるデッキが《正気泥棒》を意識してサイド後も除去を残すためです。
実際、《正気泥棒》がなくともエスパーやスゥルタイには有利でした。《喪心》や《ヴラスカの侮辱》を手札に余らせることでアドバンテージを得ていたほどです。
ですが、ティムール再生やシミックネクサスに対して明確に取りこぼすようになりました。手札破壊を絡めた《正気泥棒》はこれらのデッキに対しては明確な勝ち筋となります。《正気泥棒》に《押し潰す梢》を使わせることで《荒野の再生》が残ったり、相手にメインでのアクションを強制させて《荒野の再生》を通したりなど、《正気泥棒》を対処されてしまうことも織り込み済みのゲームプランを作れるのです。
本戦では特にティムール再生に当たるだろうと予想していたため、4枚採用することにしました。

 


2《最古再誕》

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主にスゥルタイとエスパーコントロールにサイドインすることを想定しています。
サイド後のリソース勝負にめっぽう強く、またスゥルタイの《殺戮の暴君》やエスパーの《ウルザの後継、カーン》・《ドミナリアの英雄、テフェリー》など、致命的なカードにもよく突き刺さります。《正気泥棒》が入っていない時は3枚目を入れていました。
《荒野の再生》と《アズカンタの探索》のエンジンに触ってくる相手に《最古再誕》を入れて、リソース勝負に挑むイメージです。

 


2《押し潰す梢》

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《正気泥棒》と《荒野の再生》に触るおなじみのヤツ。シミックネクサスに続いて今回もお世話になりました。エスパー相手の安定の1枚ですね。ティムール再生の《パルン、ニヴ=ミゼット》なんかにも触れます。

 

2《強迫》

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《正気泥棒》と合わせてプランを立てやすいので、打ち消しではなく手札破壊を優先しています。《荒野の再生》を無理に通しに行く時にも重宝します。

《思考消去》と合わせて手札破壊は6枚が限界だと思います。7枚以上は後半で腐ることが多くなるので、もし追加でコントロールやネクサスに対してカードを入れたい場合は、《否認》をおすすめします。

 

1《漂流自我》

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サイドインする相手はシミックネクサスのみです。
ただ、メインで《首謀者の収得》からサーチしてくる相手も一応います。エスパーには《ドミナリアの英雄、テフェリー》を抜くことでゲームに勝てますからね。
ネクサス相手はとりあえず《運命のきずな》を指定するもよし、《ハイドロイド混成体》もよしです。《任務説明》で使い回せるのもお忘れなく。

 


1《記憶の裏切り》

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主に《首謀者の収得》からサーチして、エスパーやティムール再生相手に使用します。インスタントをたくさん唱える可能性のある相手に、《荒野の再生》のバックアップを経て大量にアドバンテージを稼ぐのが目的です。
例えばエスパーならば、《屈辱》で《アズカンタの探索》を破壊しながら《ドミナリアの英雄、テフェリー》に《ヴラスカの侮辱》を打つ、なんて芸当ができます。マナさえ余っていれば《思考消去》を連打できますね。
一番サーチすることが多いのはティムール再生相手で、相手の墓地から《荒野の再生》を吊り上げてそのまま墓地から《発展+発破》を本体に打って勝利することが非常に多かったです。というかティムール再生相手はほとんどのゲームでこのカードを使ってフィニッシュしました。
極端にマナフラッドした状態ならばスゥルタイ・ミッドレンジ相手に持ってくることもありますし、意外とサーチする場面が多かったので、サイドボードの枠を割きました。

 

■サイドボーディング

VSスゥルタイミッドレンジ

In
2《最古再誕》

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Out
1《否認》
1《暗殺者の戦利品》

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☆解説
サイドインアウトは最小限に抑え、《正気泥棒》も入れません。相手は《正気泥棒》メタ兼クロックとして《クロールの銛撃ち》をほぼ確実にサイドインしてくるので、まず《正気泥棒》プランは成就しません。
《アズカンタの探索》が変身したら勝ちます。
《最古再誕》は《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》を食らわないようにしましょう。《ビビアン・リード》をつり出させて返しで《最古再誕》を出すのが基本です。


VSエスパーコントロール

In
2《強迫》
2《押し潰す梢》
2《最古再誕》

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Out
3《肉儀場の叫び》
1《荒野の再生》
1《ヴラスカの侮辱》
1《喪心》

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☆解説
《正気泥棒》を全力で入れられるので、抜く除去は最低限に抑えます。最終的には《アズカンタの探索》の枚数がこちらの方が多いので、変身して勝利できます。
《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》もあるので《ヴラスカの侮辱》は2枚残しても良いですが、《喪心》は3枚は絶対に入れておくことをオススメします。抜くのであれば《荒野の再生》が良いでしょう。個人的には《ヴラスカの侮辱》は重く感じたので、2枚とも抜いていました。


VS白アグロ(タッチ青含む)

先手
In
3《正気泥棒》
2《渇望の時》

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Out
1《ヴラスカの侮辱》
1《首謀者の収得》
1《否認》
2《悪意ある妨害》

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後手
In
2《渇望の時》

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Out
2《悪意ある妨害》

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☆解説
基本的には相手のクリーチャーを全力でさばいて、《荒野の再生》と《アズカンタの探索》で速やかに勝ちを目指します。《アズカンタの探索》と《荒野の再生》が揃うと一気にフィニッシャーまで辿り着くので、思っているよりも《一番砦、アダント》で負けることは少ないです。
サイド後は先手の場合のみ、《正気泥棒》をサイドインします。対白アグロにおいて《正気泥棒》は、攻撃するたびに軽量ブロッカーを無限に供給してくれるスーパーカードです。後手では《ベナリア史》の返しになってしまうためあまり有効ではありませんが、先手なら十分間に合います。


VS赤単(タッチ緑、タッチ黒含む)

先手
In
2《渇望の時》

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Out
1《アズカンタの探索》
1《任務説明》

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後手
In
2《渇望の時》
2《強迫》

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Out
2《思考消去》
1《アズカンタの探索》
1《任務説明》

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☆解説
《実験の狂乱》負けしないように気を付けるだけです。タッチ緑の場合は《押し潰す梢》を1枚入れても良いです(《燃えがら蔦》と《実験の狂乱》があるので)


VSシミックネクサス

In
4《正気泥棒》
2《強迫》
2《押し潰す梢》
1《漂流自我》

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f:id:yuyanmtg:20190328233303p:plain


Out
3《喪心》
3《肉儀場の叫び》
2《ヴラスカの侮辱》
1《秘宝探究者、ヴラスカ》

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☆解説
《正気泥棒》オールインして、場に残れば勝ち、残らなかったら《荒野の再生》プランへと移行しましょう。《荒野の再生》と《正気泥棒》をどっちも使えることの強みはここにあります。《正気泥棒》を対処されたとしても、《荒野の再生》合戦を挑めば良いだけなのです。妨害はこちらの方が多いので、まず《アズカンタの探索》+《荒野の再生》は成就することでしょう。
ゲームをあまり長引かせないのがコツです。


VSティムール再生

In
4《正気泥棒》
2《強迫》
2《押し潰す梢》

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Out
4《喪心》
3《肉儀場の叫び》
1《秘宝探究者、ヴラスカ》

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☆解説
基本的にはシミックネクサスと同じ戦い方をします。異なるのは《パルン、ニヴ=ミゼット》と《再燃するフェニックス》のために《ヴラスカの侮辱》を残すぐらいです。
《発展+発破》でハンデスをコピーされると鬱陶しいので気を付けましょう、
ゲーム2で《軍勢の戦親分》を見た場合は《喪心》を2枚ほどメインに戻しましょう。


VS青単

In
4《正気泥棒》
2《押し潰す梢》
2《強迫》
2《渇望の時》

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Out
4《悪意ある妨害》
1《アズカンタの探索》
1《秘宝探究者、ヴラスカ》
1《否認》
2《思考消去》
1《肉儀場の叫び》

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☆解説
全部除去りましょう!除去はどんどんメインで使っていくことをオススメします。


■終わりに

というわけで、今回はスゥルタイ・コンシードの紹介となりました。
本戦で振るわなかったデッキについて解説するのは正直かなり迷いましたが、今回は事前の練習では高い勝率を出していたため文章に残したいという気持ちと、ツイッターでの反応に後押しされ、こうして公開に至りました。
現環境でのスタンダードは残り1か月。更にモダンシーズン到来。スタンダードをやる機会はそう多くはないかもしれませんが、興味を持った方はぜひ回してみてください。

ちなみにBO1で使用するのであれば、《精神純化》を入れることをオススメします。

それでは!