ゆうやんのアトランタ路地裏ブログ

Magic: The Gatheringの大会参加レポやデッキガイドなど

【スタンダード】ターボフォグ【デッキ解説】

 『ラヴニカの献身』、盛り上がっていますね!
 《吸収》の再録に平成の《ヤヴィマヤの火》など、今回は特に『インベイジョン・ブロック』を彷彿とさせる収録内容で、いわゆる「おじプレイヤー」達は歓喜しています。
 さて、そんな最中に今更現スタンダード環境のデッキについて書いても需要はあまりないかもしれませんが、ご安心ください。
本日紹介するのは、次環境で大幅に強化が予想されるデッキなのですから。本文の最後には、僕が現段階で使用している『ラヴニカの献身』入りのリストもご紹介いたします。

 非常に長いので、デッキだけ見たい方は目次から飛んでください。


【目次】

 

 

デッキリスト

5《島》
3《森》
4《寺院の庭》
4《内陸の湾港》
4《氷河の城砦》
3《陽花弁の木立ち》
2《オラーズカの拱門》
4《ドミナリアの英雄、テフェリー》
2《ウルザの後継、カーン》
4《根の罠》
4《楽園の贈り物》
4《航路の作成》
4《運命のきずな》
3《アズカンタの探索》
2《不快な冷気》
2《内省のための小休止》
2《発見+発散》
2《薬術師の眼識》
1《残骸の漂着》
1《浄化の輝き》


サイドボード
4《否認》
3《神秘の考古学者》
3《秋の騎士》
2《原初の潮流、ネザール》
2《異形化するワンド》
1《浄化の輝き》


基本的な動き

 さて、デッキリストを紹介したところでカード選択…と行きたいところなのですが、その前にまずはターボフォグについて軽くおさらいします。

 ターボフォグは、簡単に言ってしまえば《運命のきずな》を何度も唱え、最終的には無限ターンで勝利するデッキです。

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 《運命のきずな》はプレイすることでライブラリーに戻りますから、カードを引いていくたびにライブラリーからは《運命のきずな》以外のカードが減ることになります。つまりデッキをすべて引いてしまえば、デッキに残るのは《運命のきずな》のみ。すなわち勝利ということです。

 と言っても、60枚のライブラリーをすべて削りきるのは大変ですし、《運命のきずな》は7マナと決して軽いカードではありません。
そのため、《運命のきずな》で無限ターンを得るためのお膳立てが必要となります。

1.マナ加速やドローを連打する。
2.《ドミナリアの英雄、テフェリー》を唱える。
3.フォグ(《根の罠》、《内省のための小休止》)を打つ。
4.《運命のきずな》を打つ。
5.追加ターンでドロースペルを打ち、再び《運命のきずな》を引いて打つ。この過程を繰り返す。
6.勝ち。

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 非常に簡単な勝ちまでの流れがこちらになります。


主要カード紹介

《ドミナリアの英雄、テフェリー》

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 最早フォーマットを問わず、コントロールデッキの引っ張りだことなっているこのプレインズウォーカー。5ターン目に唱えてカードを引き、除去か打ち消しを構え、後は《ドミナリアの英雄、テフェリー》を生き残らせるだけで勝利できるという凄まじい強さを持ちます。
 そしてこのデッキで、《ドミナリアの英雄、テフェリー》は獅子奮迅の活躍を見せます。
 《ドミナリアの英雄、テフェリー》のドロー能力は、言うまでもなく強力です。ダメージを軽減する「フォグカード」や《運命のきずな》に辿り着けますからね。《運命のきずな》で追加ターンを得るごとにカードを引けるため、単純に追加ターンを得る能力とドローは相性が良いです。
 奥義についても同様です。《運命のきずな》を毎ターン打ち続け、《ドミナリアの英雄、テフェリー》の奥義を使用すると、相手のパーマネントをすべて追放することができます。そして盤面をすべて掃除したら相手にターンを返すと、相手は何もできません。それを毎ターン繰り返して行けば相手はライブラリーアウトします。つまり、テフェリーはドローとフィニッシャーの役割を兼ねています。
 更にもう一つ。土地を2つアンタップする能力。この能力を、他のどんなデッキよりも強力に使えるのが、ターボフォグの《ドミナリアの英雄、テフェリー》です。
 《運命のきずな》は7マナと非常に重いカードですが、《ドミナリアの英雄、テフェリー》のプラス能力と合わせれば、場に5枚の土地があるだけでキャストできます。コントロールデッキでは余りがちなこの2マナを、ターボフォグでは無駄にすることなくマナブーストとして活用できます。
 また、《楽園の贈り物》があれば、使用できるマナは更に跳ね上がります。
 5枚の土地と《楽園の贈り物》、《ドミナリアの英雄、テフェリー》がある状態では場には9マナがあります。《航路の作成》を打ちながら《運命のきずな》を、たった5枚の土地(と《楽園の贈り物》)で行うことが出来るのです。

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 そして「土地を2枚アンタップする能力」の強さは、マナブーストだけにとどまりません。
 《水没遺跡、アズカンタ》は土地ながら、デッキを4枚掘り進められる素晴らしいカードです。そう、このカードは土地。つまりメインターンで1度能力を起動した後、ターン終了時に《ドミナリアの英雄、テフェリー》の能力でアンタップすることで、もう1度使用可能なのです。そこに《運命のきずな》が見つかれば、次のターンも同じことができ、《運命のきずな》ループが始まります。毎ターン、30枚ぐらいのライブラリーから10枚ドロー(2回の《水没遺跡、アズカンタ》起動+通常ドロー+《ドミナリアの英雄、テフェリー》ドロー)して4枚のカードを探せば良いのですから、そこまでハードルは高くないですよね。
「そんなにマナはあるのか?」と思うかもしれませんが、ちょっと考えてみてください。
 場に土地が10枚、《水没遺跡、アズカンタ》が1枚、《楽園の贈り物》が1枚、そして《ドミナリアの英雄、テフェリー》があるだけで、上記の状況を作り上げることができます。《運命のきずな》が少し回り始めれば、この土地10枚と言う数字は非常に現実的です。
 ターボフォグの最も多い勝ち筋はこの《ドミナリアの英雄、テフェリー》+《水没遺跡、アズカンタ》+《運命のきずな》であると言っても良いぐらいです。

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デッキの名を冠するフォグたち

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 さて、主役の《ドミナリアの英雄、テフェリー》の脇を固めるグッドカード、それがフォグたちです。
 フォグというのは、「戦闘ダメージを軽減して0にする」という効果を持つインスタント呪文の総称であり、《濃霧》の英語名Fogに由来しています。このデッキでは、《根の罠》と《内省のための小休止》がフォグです。

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 フォグの役割はそのテキストに書かれている通り、相手の攻撃を無駄に終わらせることです。スタンダードに存在するデッキのほとんどはクリーチャーのダメージで勝利を目指しているため、戦闘ダメージを0にすることは、そのターンを飛ばすことに等しく、実質《運命のきずな》をキャストするのと同じことになります。

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実質同じカード

 《根の罠》と《内省のための小休止》に違いはありません。もちろん、2マナと軽い分《根の罠》の方がより強力です。
 フォグが最も輝く瞬間は、出した《ドミナリアの英雄、テフェリー》を守る時です。このデッキにはご覧の通り、除去がほとんど入っていません。そのため、ジェスカイ・コントロールと違い、更地に《ドミナリアの英雄、テフェリー》を出せるようなことはほぼありません。大体、既に場には5点以上の打点が存在します。
 そこで活躍するのがこのフォグです。《ドミナリアの英雄、テフェリー》を出してカードを引いて、起こした土地でフォグを構える。そうすることで、《ヴラスカの侮辱》のようなカードで直接対処されない限りは、《ドミナリアの英雄、テフェリー》を守れるのです。《ドミナリアの英雄、テフェリー》が生き残って6ターン目を迎えれば、前述の通り《運命のきずな》を打ち始められるため、ゲームセットのカウントダウンを始められるでしょう。

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 《ドミナリアの英雄、テフェリー》コントロール下で《運命のきずな》を唱えた場合、ほとんどは即勝利とは行きません。単純に計算して、先手5ターン目に《ドミナリアの英雄、テフェリー》を出した場合、ライブラリーはおよそ45枚~47枚。そこから毎ターンの2ドローで《運命のきずな》を引き続けるのは難しいでしょう。
 ですが、フォグがその勝利を限りなく強固なものとしてくれます。先ほども言いましたが、フォグは実質《運命のきずな》なのです。47枚の内、4枚の《運命のきずな》を毎ターンの2ドローで引くのは難しいかもしれませんが、そこにフォグも加わった10枚となればどうでしょうか?しかも、デッキには大量のドロースペルが入っており、フォグたちを探しにいけるのです。
 《水没遺跡、アズカンタ》+《ドミナリアの英雄、テフェリー》が揃った状態はほぼ勝ちなのですが、その理由はフォグにあります。《ドミナリアの英雄、テフェリー》の説明時に触れたように、《楽園の贈り物》+《水没遺跡、アズカンタ》+《ドミナリアの英雄、テフェリー》は、毎ターン都合10枚のカードを探せるため、ほぼ勝利となりますが、《運命のきずな》を打とうとすると、10枚の土地が必要となります。
 しかしフォグであれば7マナのところが2マナ、あるいは3マナで済むのです。ということは必要な土地の枚数は僅か5枚です。10枚のドローで6枚のフォグを探し続ければ、いずれは土地が並び、《運命のきずな》を打てるマナが確保できます。
 

 フォグと《ドミナリアの英雄、テフェリー》、そして数多の呪文たちのおかげで、最終的にはデッキには《運命のきずな》だけが残るというわけです。

デッキリスト解説

4《ドミナリアの英雄、テフェリー》

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 理由は上記で説明したため、割愛します。
 このデッキで最も強いカードです。ターボフォグと言うデッキは、勝利するために「《運命のきずな》かフォグを引き込むための恒久的なドロー」と「《運命のきずな》を打ちながらそれを探すためのマナ加速」が同時に必要となり、《ドミナリアの英雄、テフェリー》はその2つの役割を1人でやってのけるのです。
 デッキに6枚ぐらいなら入ると思います。


4《運命のきずな》

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 これも説明不要。4枚入らない理由がありません。
 初手にあると邪魔になりますが、《ドミナリアの英雄、テフェリー》が生き残った瞬間に死に札ではなくなるので、ダブついても悲観する必要はありません。
 忘れがちですが、インスタントなので相手のターンエンドにも打てます。大体はメインターンでキャストするため、そのターンの行動が大幅に制限されますが、相手のターンエンドに唱えることで丸々2ターン自由に動けるので、きちんと意識して使いましょう。
 というか《ドミナリアの英雄、テフェリー》コントロール下でなく、相手の場に致死量の打点がない場合は、大抵相手のターンエンドに打つレベルです。
 プレインズウォーカーをコントロールしていない時はその強さが半減してしまうため、むやみやたらと打つのはNGです。追加ターンで何ができるかきちんと考えてからキャストするよう心がけましょう。


4《根の罠》、2《内省のための小休止》、2《不快な冷気》

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 フォグ枠となる8枚です。
 フォグは、《ドミナリアの英雄、テフェリー》コントロール下以外でただ打ち続けるだけでは手札が減っていってしまいます。そのためにドローも出来て、フォグのような役割を果たせる《不快な冷気》が入っています。
 《不快な冷気》は、ゴルガリやボロスなど、横に生物を並べてくるデッキ相手にはフォグとして働き、その上ドローまでついているという中々優れたカードです。ただ、イゼット・ドレイクやゴルガリの《殺戮の暴君》にはほぼ無力なので過信すべきではありません。


2《ウルザの後継、カーン》

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 ドロー兼フィニッシャーです。
 《ウルザの後継、カーン》のプラス能力は、毎ターン土地を置き続けたいこのデッキと非常にあっています。相手は土地とスペルがめくれたら、まず土地を手札に加えさせたいと思いますからね。
 《運命のきずな》が動き出すと、1ターン目でプラス、2ターン目でマイナスを行うことで、プラスした2枚ともを手札に加えられます。《ドミナリアの英雄、テフェリー》と合わせて凄まじいスピードでライブラリーを掘り進められます。
 無限ターンが決まった後は生み出したトークンで殴りきることになります。

 このデッキではトークンを生み出すタイミングはほとんどありません。出してプラス、強いカードがめくれたら次のターンはマイナス、という使い方が基本です。土地が欲しい場合はプラスをし続け、そうでなければドロースペルを拾って打つのが良いでしょう。


4《楽園の贈り物》

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 4ターン目に《ドミナリアの英雄、テフェリー》を唱えられるようになるだけでなく、土地を起こす能力の恩恵も倍になる優れたマナブースト。3点ゲインも地味ながらジェスカイと赤単に重宝します。(ジェスカイは《火による戦い》+《発展+発破》の20点コンボがあるためです)
 エンチャントする対象は《廃墟の地》をケアして基本地形にしましょう。そして間違っても《オラーズカの拱門》には付けないように。《オラーズカの拱門》の起動型能力を使いづらくなってしまいます。


4《航路の作成》

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 デッキの潤滑油です。マッチアップによって必要牌と不要牌がはっきりしているデッキなので、捨てるカードにはあまり困らないと思います。
 ただ、だからこそどんな相手に何が必要なのかは知っておいた方が良いでしょう。ジェスカイ相手に《根の罠》が不要なのは明らかですが、イゼット・ドレイク相手に《根の罠》を捨ててはいけませんし、ボロス相手ならば2枚目の《ドミナリアの英雄、テフェリー》と《根の罠》しか捨てるものがなければ、《ドミナリアの英雄、テフェリー》を捨てます。
 デッキに入っているドロースペルで最も強いカードは《ドミナリアの英雄、テフェリー》で、次点で《アズカンタの探索》です。逆に最も捨てて構わないのは《薬術師の眼識》となります。捨てるスペルに悩んだら《薬術師の眼識》を捨てましょう。


3《アズカンタの探索》

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 既に説明していますが、ターボフォグにおける《アズカンタの探索》はコンボパーツです。そのためどのゲームでも絶対に設置したく、4枚目を入れていたこともありましたが、かさばった時の弱さから3枚に落ち着きました。
 《アズカンタの探索》はゴルガリには《ビビアン・リード》と《ゴルガリの女王、ヴラスカ》で狙われます。ただし、一度変身してしまえば《暗殺者の戦利品》以外で対処されることはありません。
 そのため、4ターン目などに引いた場合はプレイせず、相手のエンド前の《運命のきずな》からメインターンで《アズカンタの探索》を設置しましょう。
 これで安全に変身させることができます。


2《発見+発散》

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 2マナのドロー枠として《航路の作成》の追加で入っています。特定のカードに辿り着きたい時は《航路の作成》より優秀ですが、ほとんどの場合では劣ります。
 《発見》で打つことが大抵ですが、《発散》は思わぬ状況で活躍します。《殺戮の暴君》をバウンスできるのはもちろん、メインではほぼ対処手段のない 《不滅の太陽》から、《パルン、ニヴ=ミゼット》、《ドミナリアの英雄、テフェリー》にも効きます。
 ドローが他にある場合は、《発散》で打つことを考えて手札に温存しておきましょう。


1《残骸の漂着》、1《浄化の輝き》

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 フリースロット枠の除去です。ここを追加のフォグにしてもいいですし、ドローに変えても良いでしょう。
 この2枚はどちらも重く、特に《浄化の輝き》は《ドミナリアの英雄、テフェリー》と同ターンにはまずキャストできません。
 それでも2枚採用している理由は、1枚でフォグ2枚分の働きをする可能性があるからです。フォグは盤面の10点をそのターンは0点にしてくれますが、この2枚は盤面をリセットしてくれますからね。
 《浄化の輝き》は《イクサランの束縛》を割ったり、《宝物の地図》を変身前に壊すなど、地味に小回りが利くので1枚入れています。

 

2《薬術師の眼識》

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 追加のドローカードです。複数枚引いた《アズカンタの探索》や、コントロール相手の《根の罠》など、捨てるカードには困らないので再活も楽々。
 《ドミナリアの英雄、テフェリー》を対処されてマナフラッドに陥ることがあるので、3枚目も検討していましたが、《運命のきずな》との相性を考慮して《ウルザの後継、カーン》を優先しました。
 ですが、増量の検討に値するほどのパワーカードです。


2《オラーズカの拱門》

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 マナベースについては語ることはないので(《繁殖池》と《神聖なる泉》がない現状の精いっぱいのマナベースです、特殊地形のこのカードだけ。
 基本的にはマナフラッド受けのカードとなります。起動が《水没遺跡、アズカンタ》より非常に重いので《運命のきずな》を打つターンには起動できませんが、フォグを打ちながらであればカードを引けます。
 ただ、土地とプレインズウォーカーしかほとんどデッキに入っていないのでなかなか都市の承認を達成しづらいです。この都市の承認のために《ウルザの後継、カーン》でトークンを出すことが稀にあります。


4《否認》

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 ここからはサイドボードです。
 主にコントロール相手にサイドインします。メインでは《ドミナリアの英雄、テフェリー》に対して無力なため、最速で出されるとほとんど負けてしまいます。サイド後はその負けを防ぎたいので、4枚です。
 メタゲーム次第では《否認》を1~2枚メインボードに移しても良いと思います。


3《神秘の考古学者》

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 コントロール・ゴルガリ・その他黒いデッキ全般にサイドインします。
 最初にこのカードに目を付けたのは、対ゴルガリとのサイドボード後の負け筋を考えていた時でした。
 デッキの核となる恒久的なドロー手段の《アズカンタの探索》、《ドミナリアの英雄、テフェリー》が徹底的に対処されて負けてしまうことが非常に多かったのです。
 それを《神秘の考古学者》は解決します。このカードと5マナさえあれば《強迫》も効果が薄く、フォグを打って延命している間にどんどんと手札を供給できます。《最古再誕》避けにも使え、《ドミナリアの英雄、テフェリー》の身代わりとして生贄に捧げることもできるのです。
 このカードを入れてからゴルガリとの相性は激変しました。
 ジェスカイに対しても、唱えただけで相手の《軍勢の戦親分》本体が殴りづらいため、ドロー能力以外も地味に強いです。


3《秋の騎士》

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 主にジェスカイを想定していますが、白いミッドレンジには大体サイドインします。《宝物の地図》と《イクサランの束縛》を狙いましょう。
 特にジェスカイ相手には《軍勢の戦親分》に対して4/3で出すことで強固なブロッカーとなるので、何枚引いても腐りません。以前は4枚目を入れていました。
 腐ることのない置物破壊枠なので非常に強力なカードです。


2《原初の潮流、ネザール》

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 サイド後の頼もしいフィニッシャーです。主にサイドインする相手はゴルガリとジェスカイです。
 ゴルガリ相手は、サイド後に《ドミナリアの英雄、テフェリー》+《運命のきずな》を中々セットで揃えづらいです。《運命のきずな》を《強迫》で残されてドローを対処されるという展開が多いため、《原初の潮流、ネザール》+《運命のきずな》で一気にダメージレースをまくることがよく起きます。
 プレインズウォーカーと《真夜中の死神》という場でも《原初の潮流、ネザール》がなんとかしてくれます。《浄化の輝き》で6枚ぐらい引かれた後の綺麗な戦場に《原初の潮流、ネザール》だけ残って、そのまま殴り勝つこともしばしば。そのため、サイドから《浄化の輝き》を追加しています。


2《異形化するワンド》

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 《パルン、ニヴ=ミゼット》を除去する枠です。
 《イクサランの束縛》と迷いましたが、先に置いておけることで有効な場面が多かったので、こちらにしました。
 具体的には、相手が《パルン、ニヴ=ミゼット》を出して《潜水》を構えている時に、《異形化するワンド》の起動を《潜水》させて《運命のきずな》を通す、というプレイができるようになります。《イクサランの束縛》だと《潜水》された時にもう1アクション起こせなくなってしまいます。
 青赤ドレイク相手はとりあえず《奇怪なドレイク》と《弾けるドレイク》に使っていきます。最後の1回だけは《パルン、ニヴ=ミゼット》に残しましょう。


1《浄化の輝き》

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 ゴルガリやビートダウン相手の追加です。
 ゴルガリに対して、ハンデスが効きづらいサイドボーディングが可能になったと先で説明しましたが、一方で《ラノワールのエルフ》から《翡翠光のレインジャー》といったビートダウンプランに対しては、サイド後は耐性がありません。相手が《強迫》でフォグを抜くだけでよくなってしまいますからね。
そこで、《浄化の輝き》を追加しています。


マリガン

 このデッキはとにかくドローカードが多いのでキープしやすいです。
 2枚以上の土地と《アズカンタの探索》か《発見+発散》、《航路の作成》があればキープですし、《楽園の贈り物》も単体でキープ基準となります。

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これが初手にあれば安心

 《ドミナリアの英雄、テフェリー》と《ウルザの後継、カーン》、フォグに土地みたいな手札が来ると悩ましいですが、大体はキープします。初手に土地が3~4枚の場合はキープ、土地2枚で他が重い場合はマリガンします。初手に能動的な3マナ以下のアクションがなく、フォグとプレインズウォーカーとその他という手札は、土地を引き込まなければならない初手のみマリガンと覚えておいてください。

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 《ドミナリアの英雄、テフェリー》とフォグは一見序盤に何もしない手札のように思えますが、フォグを早いターンでもう1枚引き込めば、4ターン目にフォグ、5ターン目に《ドミナリアの英雄、テフェリー》経由でフォグを構えられるため、十分です。
 フォグ3枚、土地4枚の手札についてはマリガンで、ただし《オラーズカの拱門》があればギリギリキープします。フォグ2、《運命のきずな》についても同様です。

 

ターボフォグ基礎知識

このデッキは非常にプレイが簡単なデッキです。
カードを引いて、《ドミナリアの英雄、テフェリー》を出して守っていれば勝手に勝つデッキですからね。
メインボードには打ち消しも入っていませんから、「除去を打つか打ち消しを構えるか」という2択を迫られることもありませんし。
なので、まず最初に心がけておくべき点だけ書いておきます。

【《ドミナリアの英雄、テフェリー》は使い捨てない】

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 このデッキは《ドミナリアの英雄、テフェリー》で勝つのが基本です。依存していると言って良いです。それゆえに、6枚のフォグと《不快な冷気》、《残骸の漂着》と守るカードが大量に入っています。これだけ《ドミナリアの英雄、テフェリー》が守りやすいデッキなのですから、守りましょう。
 《ドミナリアの英雄、テフェリー》が《ヴラスカの侮辱》などによって直接対処されるのは仕方ありませんが、「ドローを進めたい」という理由でフォグのバックアップなしに5ターン目にプレイするのはNGです。
《ドミナリアの英雄、テフェリー》がいない状態でのフォグは、ただ単に延命措置でしかありません。《ドミナリアの英雄、テフェリー》が生き残ってライブラリーを掘り進められる状況において、初めてフォグは真価を発揮するのです。

 

【フォグを打つのはギリギリの状況下のみ】

 当然のことですが、フォグは《ドミナリアの英雄、テフェリー》を守るためか、致死量のダメージを受ける場合にのみ使いましょう。《ドミナリアの英雄、テフェリー》に殴られた場合、忠誠値が残るようであればフォグは使いません。
 赤単とマッチする場合は、残り数点を火力で削られることもあるので難しいです。が、僕は7になるまではフォグは打ちません。《稲妻の一撃》+《魔術師の稲妻》でもライフが残るため、7としています。

 

【最終的に場に揃えたいカード】

 勝つために必要なのは、土地と《ドミナリアの英雄、テフェリー》と《水没遺跡、アズカンタ》です。

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 これらを場に並べ、1ターンに《水没遺跡、アズカンタ》を2回起動できるようにするのが、最もゲームに簡単に勝つ方法です。
上記の状態を作り上げることを念頭に置いてプレイしてみてください。

 

【《運命のきずな》は相手のターンでも打てる】

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 テキストをそのまま読んだだけですが、ターボフォグを使い始めた頃は特に忘れがちです。
 《運命のきずな》は自分のターンに打つと、ほとんどもう一行動取れません。特に《ドミナリアの英雄、テフェリー》がない場合は。
 しかし、相手のターン終了時に《運命のきずな》をキャストすることで、丸々2ターン分の行動が約束されます。これは特にクロックを並べずに《ヴラスカの侮辱》を構えているようなゴルガリ相手に有効なテクニックです。
追加1ターン目で《ドミナリアの英雄、テフェリー》→《ヴラスカの侮辱》、追加2ターン目で《ドミナリアの英雄、テフェリー》を出してそのまま《運命のきずな》などと言った勝ち方が出来ます。


ターボフォグTIPS

ここからはもう少し細かい話などを。

 

【カードをプレイする順番】

 《運命のきずな》や《航路の作成》、《ドミナリアの英雄、テフェリー》などがある場合、何からプレイすれば良いのか迷うと思います。
 まず基本的な考え方として、あらゆるドロースペルを打つよりも先に、《運命のきずな》をキャストします。何故ならデッキ内に《運命のきずな》があった方が、ドロースペルで《運命のきずな》に辿り着きやすいためです。

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 《ドミナリアの英雄、テフェリー》と《水没遺跡、アズカンタ》と《楽園の贈り物》と10枚以上の土地があり、手札に《運命のきずな》ある場合は、まず《運命のきずな》から打ち、その次に《水没遺跡、アズカンタ》を起動します。1ターンで《水没遺跡、アズカンタ》2回起動+《運命のきずな》が確定しているからです。
 なので、上記の状態では常に《運命のきずな》を最初に打った方が良いですし、手札に《運命のきずな》がなければアップキープに《水没遺跡、アズカンタ》を起動して《運命のきずな》を探しに行きましょう。

 さて、実際は…というよりは上で挙げた例になるまでの間は、《運命のきずな》を打つのはターンの最後になるケースが多いです。

 例えば《ドミナリアの英雄、テフェリー》をコントロールしていて場に9マナ。手札に《航路の作成》と《運命のきずな》と持っている場合は、まず《ドミナリアの英雄、テフェリー》のプラス能力を使います。
 何故かというと、戦場にはまだ《アズカンタの探索》がありません。だから《アズカンタの探索》を探しに行きたいのです。先に《運命のきずな》を打ってしまうと、《ドミナリアの英雄、テフェリー》のドローと《航路の作成》の2ドローでマナがなくなってしまいます。《アズカンタの探索》を引いても唱えられません。ターン終了ステップにアンタップする土地分、マナがもったいなくなります。
 このデッキには《アズカンタの探索》も含めると、2マナのドローカードが多く入っています。そしてそれらはすべてソーサリータイミングであり、《ドミナリアの英雄、テフェリー》でアンタップした土地から唱えられません。
 エンドにアンタップする2マナの使い道は、このデッキでは《薬術師の眼識》・《運命のきずな》・《水没遺跡、アズカンタ》・《オラーズカの拱門》しかありません。

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なので、上記のどれかのために常にエンド前の2マナを使いましょう。《運命のきずな》は最優先で打つカードでありながら、ターンの最後になりがちですが、こんな事情のためです。


【最優先するのは《水没遺跡、アズカンタ》】

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 デッキに入っているカードの中で、一番枚数が掘れるのは《水没遺跡、アズカンタ》です。そのため、《運命のきずな》を探しに行く時は、何はともあれまず《水没遺跡、アズカンタ》を起動します。
 《航路の作成》を2回打ってようやく《水没遺跡、アズカンタ》1枚分です。そしてかかるマナは同じです。それなら《水没遺跡、アズカンタ》を起動しましょう。しかも《水没遺跡、アズカンタ》は土地だからタダでカードを手に入れられます。
 無駄な《航路の作成》を打ったがばかりに、《水没遺跡、アズカンタ》1回分を起動できずに手札が土地だらけになって負けてしまうこともあるのです。
 アップキープに《運命のきずな》が欲しいタイミングが来たらまずアップキープに《水没遺跡、アズカンタ》を起動しましょう。デッキ内で最も《運命のきずな》を手に入れる手段に秀でているのは《水没遺跡、アズカンタ》なのですから。
 
 これは簡単なことですが、見落としがちです。ご飯を食べる時に箸を使うかのごとく、ターンの最初は《水没遺跡、アズカンタ》から始めましょう。


【《航路の作成》と《発見+発散》の優先度】

 カード説明でも触れましたが、この2種が手札にあった場合、基本的には《航路の作成》から唱えます。

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 《発見+発散》が《航路の作成》より優れている点は「1枚多く掘り進められる」だけです。なので、3枚目の土地がどうしても欲しい場合は《発見+発散》から打ちます。それ以外の状況ではすべて《航路の作成》からです。

 「捨てるカードに迷うから《発見+発散》から打つ」というプレイはしないことをオススメします。《航路の作成》で2枚引けば自然と不要牌は出てきますし(例えば土地が手札に4枚あれば1枚捨てます)、スペルだらけの手札なら《発見+発散》を捨てれば良いのです。


【ターボフォグは、自分のライブラリーを13枚にした瞬間に勝つコンボデッキ】

 これは強く意識した方が良いことです。
 何故13枚なのかというと、通常ドロー+テフェリーのドロー+2回の《水没遺跡、アズカンタ》起動で確実に《運命のきずな》にアクセスできるからです。

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 この13枚という数字を意識するとどうなるとかというと、ターボフォグを回すことを「ただ《運命のきずな》を打ち続けていればよい」から「ライブラリーをなるべく掘り進める」に考え方を変えられるのです。
 少し上で触れましたが、通常ならば《航路の作成》を2回唱えるよりも《水没遺跡、アズカンタ》を起動した方が良いのですが、《運命のきずな》で次のターンが既に確定している状態、あるいは手札に次の《運命のきずな》があるのであれば、《水没遺跡、アズカンタ》で2枚目を探しに行くよりも、ライブラリーの枚数を減らした方が良いです。
 ライブラリーをなるべく減らす=勝利の図式は、意識しておくとジェスカイ・コントロールとの戦いで有効です。どうやってゲームを進めるべきかがはっきりしますからね。

極論、勝つためにはただの1枚の《ドミナリアの英雄、テフェリー》も必要ないのです。ドローを連打してデッキをなくしてしまえば《運命のきずな》はいつか通って勝つのですから。
 また、「勝ち手段は自分のライブラリーを13枚にすること」をきちんと理解しておくことで、余計なプレイミスはなくなります。《ドミナリアの英雄、テフェリー》の奥義が出来るようになると、すぐ起動してしまう人も多くいます。状況次第では正しい選択になりえますが、大抵はプラスでドローをし続けるのが最もベターです。なぜなら、ライブラリーを13枚以下にすること=勝利となるからです。

 

マッチアップ解説

VSゴルガリ

【メインボード】

 メインボードはかなり有利です。ゴルガリ側はこちらのフォグに干渉できないため、実質デッキに《運命のきずな》が10枚入っているのと同じになります。(《不快な冷気》も含めれば12枚)

 特筆すべきプレイは2点ほど。

1.《アズカンタの探索》を《ビビアン・リード》で割られないようにする。

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 既に一度書いていますが、改めて。
 《アズカンタの探索》は、《運命のきずな》を相手のターン終了時に打って自分のメインターンで設置することで、《ビビアン・リード》と《ゴルガリの女王、ヴラスカ》から守って変身まで持っていけます。そして一度変身すると、《暗殺者の戦利品》以外で触れないため、ゴルガリ相手には非常に強力です。
 《運命のきずな》以外にも守るテクニックはあります。《楽園の贈り物》を割らせて忠誠度を2以下にしてしまいましょう。相手視点ではかなり嫌なカードなため、結構な確率で割りに来てくれます。

 ちなみに、2ターン目にやることがなければ《アズカンタの探索》は置くべきです。ドローの質を高める目的としても十分なカードですから。《航路の作成》がある場合でも、僕は1枚目はとりあえず優先して置きます。
 置かない選択肢を取るべきは4ターン目以降です。相手の5マナ目のアクションを見るまでは置くのは自重しましょう。5マナ目と同時に《ビビアン・リード》が出て来なければ置いて構いません。これは5マナのアクションで最も相手視点で強いアクションが《ビビアン・リード》で、他の行動を起こす=《ビビアン・リード》は手札にない、と読めるためです。(例外は《破滅を囁くもの》ぐらいですね)


2.《ドミナリアの英雄、テフェリー》設置のタイミング。
 基本的に相手が《ヴラスカの侮辱》を構えていない(4マナオープンでない)状態は常に《ドミナリアの英雄、テフェリー》を唱えます。相手のメインフェイズで《ドミナリアの英雄、テフェリー》が処理される分には問題ありません。(もちろん、盤面のクリーチャーだけで倒されてしまう時に出すのはNGです。プレイして良いのは、フォグが手札にあるか、場の打点が5に満たない状態のみです)

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 ただ、相手が露骨に4マナを残し続けて来ているならば、こちらも《ドミナリアの英雄、テフェリー》は出さずに構えるべきです。相手がしびれを切らして6マナ目と同時に《殺戮の暴君》を出して来たら、そこで初めて《ドミナリアの英雄、テフェリー》に手を伸ばしましょう。
 相手が常に4マナを残すのであれば、その分ライフに多少の余裕があると思います。そのため、相手のエンド前に《運命のきずな》を打ち、2ターンを自由に使える状態にしましょう。こうすることで、1枚目の《ドミナリアの英雄、テフェリー》→《ヴラスカの侮辱》、追加ターンで2枚目の《ドミナリアの英雄、テフェリー》→そのまま《運命のきずな》に繋げやすくなります。

【サイドボード】

In
2《原初の潮流、ネザール》
3《神秘の考古学者》
1《浄化の輝き》

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Out
2《不快な冷気》
2《発見+発散》
1《残骸の漂着》
1《楽園の贈り物》

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 主に入ってくるのは《最古再誕》、《強迫》です。
 サイド後に意識するのは、とにかく手札不足に陥らないことです。相手の手札が多いのは気にしなくて良いです。お互いに7枚の手札がある状態は万々歳、逆にお互い1枚しか手札がない状態は芳しくありません。
 《ドミナリアの英雄、テフェリー》はサイド後にかなり生き残りづらくなり、そのせいで手札が枯渇してしまいます。それを防ぐために《神秘の考古学者》をサイドインします。

 《原初の潮流、ネザール》と《神秘の考古学者》、それぞれのメリットについてはカード紹介で触れた通りです。サイド後はほとんどこれらのカードで勝ちにいくことになります。

 サイドボード後の主な負け筋は早いターンのクロックです。逆に《強迫》、《翡翠光のレインジャー》、《最古再誕》のようなサイドカード過多の展開は、こちらのプランがハマって勝ちます。

 

VSジェスカイ・コントロール

【メインボード】

 とにかく5ターン目の《ドミナリアの英雄、テフェリー》がどうしようもないので、負ける時は最速《ドミナリアの英雄、テフェリー》です。最速で着地してそのまま打ち消しを構えられたらおおむね負けです。

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 《ドミナリアの英雄、テフェリー》の対処は《ドミナリアの英雄、テフェリー》(と《発散》)しかないので、こちらの《ドミナリアの英雄、テフェリー》が通ったらまず相手の《ドミナリアの英雄、テフェリー》を-3で処理することから始めましょう。
 ゲームが長引けば長引くほどこちらは有利になります。《運命のきずな》が相手にとってマストカウンターにも関わらず、デッキからドローする確率がどんどん上がっていくためです。そのため意外とターボフォグ側が有利です。
 《アズカンタの探索》が変身して、相手が7ターン目ぐらいまでに《ドミナリアの英雄、テフェリー》を着地させていなかったら(or対処できていたら)おおむね勝利です。
 《運命のきずな》はマストカウンターかつ、相手のターンで仕掛けられる貴重なカードです。雑に7ターン目に切らないように。例えばお互い土地を8枚ほど並べ合った時に相手が3マナを残して《ドミナリアの英雄、テフェリー》をプレイしてきたら、チャンスです。《運命のきずな》を仕掛けて相手に《イオン化》を引き出させ、返しで《ドミナリアの英雄、テフェリー》+《アズカンタの探索》などのアクションを取りましょう。
 最序盤の《ドミナリアの英雄、テフェリー》に一直線に奥義に向かわれるとすぐ負けるので、このマッチでは《発見+発散》は《発散》として残しておくことが多いです。
 ライブラリーが減れば減るほど《運命のきずな》を引きやすくなるので、ドロースペルは打ち続けましょう。ディスカードで捨てたいカードは山ほどあるので、手札がどれだけあろうと《薬術師の眼識》も使ってOKです。

 フランス型のジェスカイが今の主流なので、《楽園の贈り物》はどこかで通してライフを23にしておくと気が楽です。

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注意!

【サイドボード】

In
4《否認》
3《神秘の考古学者》
3《秋の騎士》
2《原初の潮流、ネザール》

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Out
4《根の罠》
2《内省のための小休止》
2《不快な冷気》
1《残骸の漂着》
1《浄化の輝き》
1《楽園の贈り物》
1《発見+発散》

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 サイドボード後は、負け筋の《ドミナリアの英雄、テフェリー》に対して《否認》を4枚入れられるので、かなり有利になります。
 逆に相手からプレイされて嫌なカードは《軍勢の戦親分》ですが、《秋の騎士》を入れているため、思ったよりもダメージを受けません。
 《秋の騎士》はサイド後に《宝物の地図》や《イクサランの束縛》を割るのに重宝しますが、《軍勢の戦親分》のブロッカーとしても十分な役割です。(4/3として出します)
 地図ミゼット型の場合は《異形化するワンド》を2枚とも入れましょう。


VS青単

【メインボード】

 意外と勝てます。というのも、メインでは打ち消しが《魔術師の反駁》しかないので、フォグがほとんど通るためです。
 とはいえ《執着的探訪》を2ターン目につけられて殴られ始めたら大体は負けます。それは諦めます。

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 《呪文貫き》には当然気を付けたいところですが、《ドミナリアの英雄、テフェリー》は2マナ構えるまで待たずに出すべきです。通った時に勝率がグンと跳ね上がります。
 5ターン目に《ドミナリアの英雄、テフェリー》が通った場合、相手のアップキープにフォグを打つことを忘れずに。通常ドローで打ち消しを引かれたら目も当てられません。


【サイドボード】

In
3《秋の騎士》
2《異形化するワンド》
2《原初の潮流、ネザール》
1《浄化の輝き》

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Out
4《運命のきずな》
2《発見+発散》
1《ウルザの後継、カーン》
1《薬術師の眼識》

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 ご覧の通り、大して入れるものがない上に相手は打ち消しを入れてくるので、かなり厳しい戦いとなります。
 《運命のきずな》は重いだけであまりに何もしなかったのですべて抜きます。サイド後は《水没遺跡、アズカンタ》とフォグと全体除去を駆使して《ドミナリアの英雄、テフェリー》の奥義を目指します。
 試行回数は少ないですが、現状上記のサイドボーディングが一番勝てました。が、厳しいマッチとなることは間違いありません。


VSイゼットドレイク

【メインボード】

 いわゆる、《ゴブリンの電術師》の入っていない「ナベ型」のイゼットドレイクを想定しています。
 メインボードでは相手の妨害手段が《呪文貫き》しかないので相性が良いです。ライフさえ保っていれば《パルン、ニヴ=ミゼット》もさほど脅威にはなりません。
 フォグを打っているだけでその内勝ちます。


【サイドボード】

In
2《異形化するワンド》
2《原初の潮流、ネザール》
1《浄化の輝き》

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Out
2《ウルザの後継、カーン》
2《不快な冷気》
1《内省のための小休止》

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 サイド後はそれなりに厳しい戦いになります。打ち消しが入るので、こちらのフォグをカウンターされてドレイクに一気にダメージを持っていかれてしまうためです。
 《浄化の輝き》は重いという印象はありますが、相手は《奇怪なドレイク》や《パルン、ニヴ=ミゼット》を並べてくることもあり、サイド後はさほどケアされないため、追加しています。
 呪文よりもクリーチャーの方がきついカードが多いので《否認》は腐る場面が多く、サイドインはしません。ハンドの枚数差で負けるゲームではないので 《神秘の考古学者》も入れません(そもそも相手が《ショック》を残しているためカードが引けませんでした)


VSボロス、セレズニア(白系アグロ)

【メインボード】

 かなり相性の良いマッチです。
 《ドミナリアの英雄、テフェリー》とフォグが揃えばあっという間にゲームセットです。
 ただ、ボロスの場合《英雄的援軍》が入っている分、ゴルガリより少しばかり早いので、フォグを引かないと速やかに負けます。なので、ゴルガリ相手のメインボードよりは少し落としやすくなっています。
 とはいえ、かなり当たりたい相手です。


【サイドボード】

In
3《秋の騎士》
1《浄化の輝き》

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Out
2《発見+発散》
1《ウルザの後継、カーン》
1《薬術師の眼識》

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 サイドボード後も特に不利にはなりません。相手にとってクリティカルなサイドカードが存在しないからです。
 《イクサランの束縛》か《議事会の裁き》が入るでしょうが、《秋の騎士》で対処できます。
 4マナのドローがかさばりがちなので、1枚ずつサイドアウトします。

 ボロスの場合、サイド後は《苦悩火》でライフを削ってきますので、複数枚手札にフォグがあるなら、早めに打っていきましょう。ライフが6とかになると少し危ないです。


VS赤単アグロ

【メインボード】

 非常に厳しいマッチアップ。《遁走する蒸気族》を引かれるかどうかです。引かれたゲームはほとんどすべて負けました。
 《遁走する蒸気族》からの《危険因子》はおおむね投了です。

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 序盤にダメージを食らいすぎるとライフが火力圏内になってしまうので、3ターン目にフォグを打たなければならない場合もあります。
 《遁走する蒸気族》さえ出てこなければ、《危険因子》を打たれてもあまり怖くはありません。《遁走する蒸気族》を引かれるかどうかがカギです。

 ちなみに《危険因子》はすべて引かせます。4点は喰らいません。

 既に触れていますが、このマッチではライフを直接火力で削られるので、フォグについては早めに切ります。3点火力2発分をケアして7か、もしくは1発分を耐える4がギリギリです。手札と相談してケアしましょう。


【サイドボード】

In
3《秋の騎士》
1《浄化の輝き》

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Out
2《発見+発散》
1《薬術師の眼識》
1《ウルザの後継、カーン》

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 サイドボーディング自体は白系アグロと同じです。そして相手がサイドから大したカードを入れてこないのも同様。
 やはり《遁走する蒸気族》次第です。《実験の狂乱》がゲームに絡むことはあまりなかったので、《秋の騎士》はどんどん4点ゲインで出していきましょう。


『ラヴニカの献身』加入後のターボフォグ

 最後に、現時点での『ラヴニカの献身』加入後のターボフォグのリストを掲載して、終わろうと思います。

4《繁殖池》
4《神聖なる泉》
1《寺院の庭》
4《内陸の湾港》
4《陽花弁の木立ち》
4《氷河の城砦》
3《オラーズカの拱門》
2《森》
4《ドミナリアの英雄、テフェリー》
1《ウルザの後継、カーン》
4《成長のらせん》
4《荒野の再生》
4《航路の作成》
4《根の罠》
4《運命のきずな》
3《アズカンタの探索》
2《薬術師の眼識》
2《内省のための小休止》
2《宝物の地図》

 

簡易解説

 新カード、《成長のらせん》と《荒野の再生》をフル投入しました。

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 《成長のらせん》は公開されたと同時にターボフォグへの内定が約束されたようなカードです。
 マナブーストとドローを同時にこなせるカードがこのデッキでいかに貴重かは《ドミナリアの英雄、テフェリー》の項目で既にお話したと思います。《成長のらせん》はまさしくこのデッキのために生まれてきたようなカードです。《ドミナリアの英雄、テフェリー》でアンタップした土地の使い道としても使えるのはズルすぎますね。

 

 そしてなんといっても《荒野の再生》。このカードにはたまげました。この衝撃は青単ストームに《練達飛行機械職人、サイ》を入れた時に似ています。
 ターン終了時に土地がアンタップするということは、まず唱えたターンに4マナを構えることができます。フォグを構えられますね。
 5ターン目を迎えたら、エンド前のアンタップと合わせて都合10マナを使えます。《運命のきずな》を打っても3マナ余るほどのマナを、たった1枚のカードをプレイしただけで得ることができるのです。
 既に何度も書いた通り、このデッキは《水没遺跡、アズカンタ》を《ドミナリアの英雄、テフェリー》で2回起動して《運命のきずな》を手札に加え続けるのが主な勝ち手段です。ですが、《荒野の再生》さえあれば《ドミナリアの英雄、テフェリー》すら不要になるのです。
 2枚貼れば《水没遺跡、アズカンタ》を3回使えますし、そこに《ドミナリアの英雄、テフェリー》が加われば4回。つまり16枚掘れるということになります。

 ここまで読んでくださった方なら、書いてあることの恐ろしさがわかったことでしょう。

 《荒野の再生》を活かすために、《オラーズカの拱門》も3枚採用しています。それに伴って都市の承認を満たしやすくするよう、《宝物の地図》を入れてみました。

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 《荒野の再生》にはそれだけの価値があると思っています。


 それでは本当に長くなりましたがこんなところで。

 これから2月いっぱいは、RPTQにプロツアーとスタンダード漬けの日々が続きます。
 果たして僕は嬉々としてターボフォグを回しているのでしょうか。それとも別の相棒を見つけているのか。乞うご期待。

 Twitchではマジックアリーナでターボフォグを配信しています。19時~23時頃に配信しておりますので、ご興味がおありの方や、今回の記事の質問をされたいという場合は、ぜひご覧になってください!

 それでは!

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